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企業レポート

前期反転1Q一服  カネソウ  9月3日 (2013.09.02)

免震関連の引き合い活発

東京五輪決まると相当な受注

 

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カネソウ(5979)は底堅い。前期反転し1Q一服。目下2、3の矢を巡り綱引き状態。7日、ブエノスアイレスで東京五輪が決まると首都圏中心に相当な受注が見込まれる。前期からマンション、病院、物流施設など免震関連の引き合いが活発になっているためだ。このうち、エキスパンションジョイント、ステンレス製フロアハッチ、クリーンピットなど東日本大震災を受けてクローズアップ。6月に東京と三重県の本社を結びエキスパンション事業部を立ち上げ拡販に乗り出した。確実に着工が増加している免震構造建築に対し、数年来同構造専用に開発したもの。エキスパンションジョイントは建物回り、人工地盤用の金属製品。繋ぎに使われ、独自の伸縮構造により揺れやひずみを吸収する防災機能が特徴。品質、価格対応次第で東京が五輪に落選しても伸びる。首都圏のほか宮城県の仙台駅、市民病院などで採用され、第4回「震災対策技術展」宮城でも評価された。同社は業界トップのルーフドレインステンレスグレーチングで知られ、現在かなり手ごたえがある。今期は鋳鉄器材25億円(6.6%増)、スチール機材15億円(6.2%増)、製作金物32億1000万円(8.4%増)、その他5億9000万円(0.1%減)の見通し。このうち、免震関連1割増が目玉。消費税引き上げに伴う駆け込み、反動減を勘案して今、来期踏ん張りどころ。4Q強含みとみられ2、3Q先行すると面白くなる。前期わずか7000万円にとどまった設備投資を4億円に練り直し。板金や溶接、エキスパンション向け機械更新など内製化が高まりそうだ。課題は改良、改善に伴う新製品投入。コンスタントに出したいという。

2014年3月期(非連結)は、売上高78億円(3.7%増)、営業利益6億1500万円(0.4%増)、経常利益5億7000万円(0.2%減)、純益3億5300万円(0.1%減)の見通し。配当15円(中間7.5円)を据え置く予定。復興関連が一巡し、補正、住宅、民間設備投資関連の出番。ものになるかどうか。今、来期見ものだ。2027、45年にかけて品川、名古屋、梅田リニア開通の予定でビジネスチャンス。地元でも大手スーパーの案件に見どころ。リフォーム(推定1割)に手が回らず新築対応に追われているのが現状だ。

 

 

 

 

 

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