公共投資25兆円投入 企業に乗り移る日本の底力 (2011.06.24)
自律反発途上。展開待ちだ。業績予想開示のほか具体的な手がかりがないためで、個別に日替わりメニューがせいぜい。指数先物で日経平均を持ち上げた21日から10日目がめど。■■■(****)の2280円を目安に7月1日ないし4日がポイント。再び下に振ると述べた。国内にいるとわからないが、海外から見ると会期延長70日、真夏日に節電要請、原発事故が尾を引き手詰まり。それでも円ドルが80円に張りつき、新発10年債利回り1.120%。引き締まって見えた。円の需給もいいが、リーマンショックを吸収し、震災復興に傾注する民間が健気。どんどん強くなっている。3・11はM9.0の規模。観測史上最大で世界でもトップクラス。昨年1月ハイチM7.0で31万人、08年5月四川M7.8で9万人の犠牲者に対し、直近警察庁調べで約2万3000人。圧倒的に少ない。北関東や東北地方都市のインフラ、建物、家屋も津波の被害を除くと驚くほどしっかりしている。95年阪神大震災から16年。防災意識の浸透がはっきりした。■■(****)の不始末にしても、燃料棒露出のまま1~2時間営業運転していたスリーマイル島や、運転中の原子炉が発電によって起きた爆風で大量の放射能をまき散らしたチェルノブイリと比較にならない。初動は致命的だが、M9.0と津波がきっかけだ。一方、民間のアジア向け輸出の半分以上円建て。全体でも過去10年で36%から41%に上がった。ドル建て輸出は52%から49%に下がったという。輸入は逆にドル建て72%。原油代金が大半を占め、最近OPECの円建て要求が増加。積年のドル安に見切りをつけた。日本企業は、競争力の決め手を価格でなく品質に置いている。それも大企業ほど研究開発比率が高く、民間で80%を占め世界一という。ともあれ、会期延長70日によって赤字国債・2次補正法案を修正可決。復興に伴う公共投資25兆円が投入される運び。2011年度予算92兆円の27%、GDPの5%に相当する。阪神大震災当時10兆円、予算の7%、GDPの2%にとどまったが、1923年関東大震災の被害55億円。国家予算の3.6倍、GDPの33%にのぼる。先進国で超低金利のうえ大っぴらに公共投資を奮発できるのは日本だけ。外資は、持ち上げて下に振ったあと買ってくる。そこで、気になるのが地熱。地熱発電で有名なアイスランド。水力と地熱(30%)で電力をすべて賄っているが、プラントはすべて日本製という。対象メーカ―は■■(****)、■■■■(****)、■■(****)の模様。市場では個別に■■■■(****)も考えられる。国内の地熱発電所は、18ヵ所計53.5万KWで全体の0.2%。地震、火山列島ともいわれ、1万を超える温泉からも見直しの余地がある。
日経平均は32円安。22日の水準をはさんでもみ合い、9596円の引け。出来高17億2600万株、売買代金1兆円。自律反発途上でやむをえない。ポスト原発とぃっても、発電所は■■(****)、■■(****)、■■(****)なしに回らない。それに、太陽光や風力発電は天気というか風まかせ。安定供給に現実的でない。貯蔵するか蓄電するか二次電池の出番。つくり置きする技術で再びバッテリーメーカーが脚光を浴びる。このほか、新型高炉や★★★★建機、炭素繊維より安いアルミ系新素材を持つ■■■■(****)を一本釣り。独立系だけにグループの魅力が際立つ。日本の底力は企業に乗り移っている。 (了凡)