最高益更新目前 MARUWA 7月30日 (2013.07.29)
近い将来照明事業倍増
一にも二にもYAMAGIWA
MARUWA(5344)は出直り。健闘している。昨年11月、照明のヤマギワ(本社・東京)買収を発表。同12月100%子会社になったYAMAGIWAが前期4Q連結入り。今後フル寄与が見込まれるためだ。目下、13年ぶりに連結最高純益(01年26億3100万円)更新目前。LED向けセラミック基板で世界シェア8割といわれるだけに、ソリューション提案、特命受注を受けて基板供給が始まった。土岐・マレーシア工場でも専属部隊の活動が伝えられ、90年のブランド再構築。連結売上高100億円でスタート。内ソリューション60億円といわれ、美術館や博物館、高級ホテルなどデザイン、意匠を含め一括受注が魅力。これまで照明事業は高天井用LED「タカテン」ブランド30億円にセラミック基板外販20億円だったが、今期延べ150億円に拡大し近い将来倍増も視野に入れた。社員170人、神戸社長(63)に強烈なカルチャーショックを受けたものの、事業再建、YAMAGIWAブランド復活に意欲。全面支援に呼応し立ち上がったという。現在、連結1606人の規模。全体の1割強を占め、必要な人材が残っているし、再建が軌道に乗れば出ていった人間も呼び戻す。照明事業は国内一辺倒だが、世界に通用すれば大化けも考えられる。一方、主力のセラミック部品事業は省エネ・環境関連のパワーモジュール向け、LED照明機器、スマホ向けなど戦略製品が堅調。一般汎用電子部品や半導体製造装置関連の落ち込みを吸収。前期連結1.2%増収(13.1%営業減益)にとどまった。しかし、今期は円安とYAMAGIWAを加味して214億円(11%増)。照明事業も前期51億円(2.2倍)から126億円(2.4倍)の計画。設備投資は国内と海外半々で省エネ・環境関連、情報端末関連、医療・光通信関連など30億円(前期32億円)レベル。84年稼働した土岐・89年同マレーシア工場を両輪に増強。活況を呈している。
2014年3月期(連結)は、売上高340億円(39%増)、営業利益37億円(62%増)、経常利益39億円(24%増)、純益26億5000万円(30%増)の見通し。2円増配し32円配当(中間15円)の予定。ドル100円、ユーロ120円を基準レートに大きな影響ないという。課題は、一にも二にもYAMAGIWA。8月6日1Q発表の見込みだが計画通りという。社運を調べると現在峠。YAMAGIWAに2、3年後大チャンス到来。今、来期の仕込みにかかっている。5月20日3915円まで戻し一服しているが、リーマン前の高値を抜いただけに、市場もゴーサインを出したと考えられる。