連結受注高最高 名工建設 6月24日 (2013.06.21)
鉄道関係中心に巻き返す
名駅1丁目計画こなし大化けも
名工建設(1869)は堅調。前期の連結受注高811億4000万円(15%増)と最高。巻き返す見通し。鉄道関係中心に土木518億円(11%増)、建築293億円(26%増)ともに二ケタの高い伸び。今期も新幹線の大規模改修、安全輸送など鉄道関係の受注が見込まれ790億円(3%減)と高水準。6月11日を起工式に日本郵政と共同で名駅前の旧本社跡再開発が始まり3年後様変わり。2015年10月大名古屋ビルヂィング(175m)、11月日本郵政新ビル(196m)、12月にJR東海の新ビル(220m)の順に3棟竣工予定。このほか16年末第二豊田ビル建て替え、17年春「ささしまライブ24」など案件続々。2027年品川―名古屋間リニア開業に向けて駅前一連の再開発。3年後ビルラッシュが同開業を先取りしそうだ。同社の場合、前回述べたように記録的な大事業。高層棟40階と低層棟11階を結ぶ設計でJR名古屋駅に直結し、郵便局北交差点につながる歩行者道路がポイント。いち早くテナント争奪戦が始まった。兼業事業として不動産収入を計上する見込み。スーパーゼネコンがリニア関連工事の元請けといわれるが、同社の筆頭株主がJR東海だけに、完成前受注がないとしても完成後御鉢が回ってくる。リニアと新幹線、在来線とは全く違うためイメージがわいてこないようだ。しかし、品川や梅田(2045年開業の予定)と並び3大都市圏でピンポイントなビジネスチャンス。それなりに迫力がある。昨年9月名古屋市内のリニア説明会によると、今秋JR東海のアセスメント(環境影響評価)準備書で圏内、深さ、面積など構想具体化が公表されるという。
2014年3月期(連結)は、売上高800億円(8%増)、営業利益20億円(13%増)、経常利益21億円(5%増)、純益11億円(3.5%増)の見通し。配当10円(中間5円)を据え置く予定。民間建築の採算が落ち込み改善急務。実績をもとにSMIC(開放型耐震補強工法)はじめ自社工法による完工増が課題。一方、JR東海による大規模な改修、安全投資高水準。10年続きそうだ。来年から3年、文句なしの上昇運。野田社長(64)は上昇運の踊り場。3年後運気好調という。名駅1丁目計画(仮称)をこなすとリニア待ったなし。2021年(80周年)にかけて大化けも考えられる。