直近踊り場 マルサンアイ 6月19日 (2013.06.18)
主要投資一巡し拡販
売上高最高、最高益更新に期待
マルサンアイ(2551)は1Q好調、2Qブレーキ。直近踊り場とみられる。4月22日の修正発表に5、6月穀物、原油、円相場を加味したもので、3、4Q拡販と合理化が見込まれ持ち直す見通し。みそ(2Q連結累計2.7%減収)の落ち込みに対し豆乳(同15.4%増収)の伸びが予想以上。年明けみそ第1、2工場を統合し小ロット拡販、年1億円レベルのコストダウンが支援材料。このほか、春秋15種類の新製品、リニューアル・キャンペーン製品30種類を販売先に紹介。株主優待拡充、同工場見学会開催など提案活発。モチベーションが上がってきた。今期みそに8億円投入し事業再構築。主要投資が一巡するため、前回述べた通販(推定2億円)、web(同1億2000万円)、海外(同7億円)にも販売チャンネル拡大。これまでスーパー9割、業務用1割の経緯を改める。みその場合、食生活の多様化により生産量が34年前の70万トンから46万トン(35%減)。同社のシェア6%といわれるが、昨年10月発表した鮮度のいい無添加が東西でも人気。一世帯の月平均消費600gのデータから、従来750gを650g(8種類)にすると受けた。合理的なら、つくる、売る、買う三方よしの時代。みそが常に黒字を確保すると体質も一変する。豆乳が第3次ブームで今後ゆうに10年稼ぐとみられ、もう一皮むける場面。その点、豆乳グルトの関東地区販売開始(550店舗)が新たな手掛かり。1000店舗に広がると面白い。4月発売された低糖質の大豆100%麺ソイドルの通販も興味深い。60年の研究成果を世に問うもので、在来の日本そば、うどん、中華麺、スパゲティに大豆麺も登場。真面目、ひたむきに大豆の可能性をひきだしている。
2013年9月期(連結)は、売上高215億9200円(3%増)、営業利益5億1300万円(19%増)、経常利益4億8800万円(9%増)、純益2億8100万円(38%増)に修正なし。期末一本で6円配当の予定。設備投資は計画の16億円を下回る見込み。会社が上昇運途上で来年から本格化。伊藤社長(62)も同運でぶれずにランクアップの状態。売上高は最高で最高益(05年9月期3億4300万円)更新の期待がかかる。2014年秋、本社近隣に食品スーパーがオープンする運びだ。ミネラルウオーターの匠美(連結子会社)がひところ3億円あった累損一掃。玉井味噌(同)の梃入れが課題という。消費税引き上げが次の関門になりそうだ。