証券ビュー

森羅万象

異次元世界の果て 05月20日 (2013.05.20)

良い記憶はいつまでも覚えている。

相場界では、時として、

その記憶に足を引っ張られることがある。

それが発作的なものであっても、

人の行動原理には、背後に過去の経験則がひろがっている。

得てして、今まで見たことのない世界を前にすると、

そんなはずはない、と意固地になる

ドル円相場の五月の月足棒はここまで大陽線。

八カ月連続陽線の相場など、ほとんど見ない。

そんな線形、十年以上も上昇を続ける金相場でさえ、

日米ともに見たことがない。

日経平均株価に至 っては月足十カ月連続陽線。

まさに異次元相場。

人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり。

とはいえ、夢幻はどこかで醒める。

アッと驚く下げが来て

ハッと現実に戻るまで、夢を見続けても良い。

経験者は、夢を見つつも、

悪夢が怖くて、途中で目が覚める。

玄人も、半身の構え。

最後までトレンドにつかないのも同じ。

急落が来ても結構、上げ続けても結構。

起きるべきときに目が覚める。それが、素人との違い。

建玉の仕方にも、経験の差が出る。

儲かるほどに玉が増え、逆ピラミッド型の建玉になるのは、

所詮素人の所業だ。

一度崩れると、アッという間に全てを失う。

この建玉では、ぐっすり眠れまい。

眠れるのなら、相当の大物かその逆か。

さて、NY金は、ぼちぼち拾っていく水準に近付いた。

旅の準備。

東京金は、4400円前後の買い準備。

4200円を割ってくると、買いは止めたほうが良い。

白金は、5000円上抜けを静かに待つ。